Outlander 登場人物|サン・ジェルマン伯爵

Saint-Germain

ロベール=フランソワ・ケネイ・ドゥ・サン・ジェルマン。サン・ジェルマン伯爵。美男子で博識、いつも身なりの良い服装をしている。フランスの貴族で、ワイン商でもある。クレアに執拗な敵意を持ち、「ジェイミーの墓標」では最大の敵として登場している。オカルトに強い興味を持ち、造詣も深い。宝石を収集している。「時の旅人」の一人。

「ジェイミーの墓標」では、ルイ15世の秘密の部屋にてクレアを魔女として弾劾するも、マスター・レーモンに阻まれ、逆に毒を飲まされてしまう。死亡が確認できなかったが、外伝にて生き延びていたことがわかっている。

本編で長らく不明だったファーガスの実の父親であることが判明しており、アメリー・エリス・ルヴィン・ボーシャンを誘惑し娼館に預けた。

宝石の波動を感じたり、能力者との接触でオーラの光を見ることができたりと、伯爵は自分自身のもつ能力に気づいてはいたが、独学にすぎなかった。外伝「」では、初めて自分以外の「時の旅人」の存在を知り、レーモンに「時の旅」について教えを請う場面も。特に未来への「時の旅」で若返るのではないかと考えている。

※サン・ジェルマン伯爵は実在の人物である。どこから来たのか、また生没年も不明の謎多き人物であるので、アウトランダー本編でも未来への時間旅行を果たし、再登場することが予想される。

クレアの先祖はファーガス?マスター・レーモン?オーラの色で「時の旅人」の血統がわかる【OUTLANDER考察】

追憶の時の扉、表紙「(アウトランダー外伝)追憶の時の扉」にて、マスター・レーモンが登場し、サン・ジェルマン伯爵と血縁関係だと判明しました。さらにレーモンの血統はオーラが青いのだと告げます。

マスター・レーモンは、「時の旅人」の中でも群を抜いて情報と時を超えた経験を持っている重要人物ですから、この登場にテンションが上がりまくりでした!そして、期待以上の重要情報が出ています。

アウトランダー本編でも、オーラの色に言及した部分がありましたので、振り返ってみたいと思います。

クレアのオーラは青でした。

サン・ジェルマン伯爵もオーラは青い色

本編「ジェイミーの墓標」で、サン・ジェルマン伯爵は、クレアと国王ルイの前で毒を飲まされました。生死がわからなかったままでしたが、やはり生きていたんです。死んだと明確に書かれていなかったので、生きてるのでは?と思っていました。ただ、この時、マスター・レーモンはあえて殺しはしなかったのだということが、この外伝でわかります。

「(アウトランダー外伝)追憶の時の扉」にて、マスター・レーモンは、サン・ジェルマン伯爵のことを自分の血統だと話します。だから、殺さなかったのだと。

レーモンは伯爵の手に触れて青いオーラを見せます。レーモンは接触しなくてもオーラの色が確認できるようですが、伯爵は能力者が接触することによってオーラを確認していました。青いオーラを見てもピンとこない伯爵にイラつきながらも、レーモンの血筋は青いオーラなのだと教えます。

レーモンは血縁であることを示すために青いオーラを見せたのです。

伯爵は、何度か姿をくらませます。レーモンに時を旅する方法を教えて欲しいと頼み、そのまま行方がわかりません。直前の会話から、未来へ行ったのではないかと思います。

ファーガスの父はサン・ジェルマン伯爵

サン・ジェルマン伯爵はおそらくファーガスの父親なので、ファーガスやその子供達はレーモンの血筋ということになります。クレアは手術でアンリ・クリスチャンの命を救いましたが、実は自分の命を救ったのかもしれません。

本編「遥かなる時のこだま 3」では、アメリー・エリス・ルヴィン・ボーシャンとロベール=フランソワ・ケネイ・ドゥ・サン・ジェルマンとの結婚契約書が見つかっています。見つけたのはパーシー(アメリーの妹と結婚したので、この時のパーシーの苗字はボーシャン)。

アメリーは売春宿でファーガス(本名はクローデル)を産み、半年後にインフルエンザで死亡。そのおよそ10年後にサン・ジェルマン伯爵も死亡したと思われていました。ファーガスは、ジェイミーに引き取られ、一緒にラリー・ブロッッホへ移動し、ファーガスはそこで大人になります。

ファーガスは、たまたまジェイミーがフランスで雇った子供です。レーモンの血筋だとは、まさかの展開です。

ファーガスの母の姓は「ボーシャン」

もし、ファーガスが母親の姓を継いだなら「ボーシャン」、英語読みで「ビーチャム」ですから、クレアの先祖の可能性が出てきます。同じ「ボーシャン」姓のアメリーの妹はパーシーと結婚していますが子供はいません(「遥かなる時のこだま」を読んだ段階です)。

ファーガスはどこから見てもフランス人です。クレアの容姿もフランス人に見えなくもありません。かつてはフランスのスパイと疑われました。見た目から言えば、共通点があると言えなくもない。

では、ファーガスには、時を旅するような不思議な能力の共通点はあるでしょうか。

ファーガスに不思議な能力があるとは書かれていません。しかし、妻のマーサリには、不思議な「声」を聞くことがあるジョーンという姉がいます。ファーガスの父であるサン・ジェルマン伯爵は「時の旅人」です。ファーガスもマーサリも能力の顕現はなくとも、血筋には能力者がいるわけです。

クレアのオーラの色は、聖母の青

この「(アウトランダー外伝)追憶の時の扉」を読んでから、「ジェイミーの墓標」を読み返しました。クレアのオーラに関する記述があったからです。

本編「ジェイミーの墓標 2」にて、クレアのことをレーモンは「マドンナ」と呼んでいました。なぜマドンナと呼ぶのかクレアが質問すると、聖母マリアの衣の色のオーラをしているからだと答えます。クレアのオーラは青いと。


・・・・「誰にでも色があります。」彼が率直に言った。「それが雲のように体をすっぽりと覆っている。あなたの色はブルーです、マドンナ。聖母マリアのマントの色。そしてわたし自身の色でもある」(ジェイミーの墓標 2より)


今思えば、レーモンはクレアを助けようと必死だったし、常に親切で好意的。また、クレアの脅威になると判断したサン・ジェルマン伯爵を排除します。

なぜ、マスター・レーモンはこれほどクレアを助けるのでしょうか。

オーラの色が同じだからだけでは説明がつきません。

クレアと伯爵への、レーモンの態度の違い

クレアも伯爵も同じように、「時の旅人」であり青いオーラです。レーモンの血筋です。なのに、たいへん扱いが違うように思えます。伯爵に対しては、あからさまにイラついており、殺しはしなくても毒を盛りました。対して、クレアにはいつも丁重に接しています。

「ジェイミーの墓標 2」でクレアは死にかけます。クレアがフェイスを失い、アーンジュ病院で寝込んでいた時に、レーモンに助けてもらいます。レーモンはマザー・イルデガルドたちシスターに嫌われていたので、一旦はクレアの病室からつまみ出されながらも、また潜り込みクレアを治療しました。その時にクレアはレーモンの手にオーラを見ます。青いオーラの手と、治療する時の色とりどりの光です。

このクレアを救ったレーモンの治療は、誰かに見つかれば死刑に繋がる行為です。クレアとの絆には友情以上のものがあると想像できます。

伯爵はおそらく、レーモンの息子や娘の血を引いているのでしょう。しかし、クレアも子孫だとは限りません。クレアを「聖母」と崇拝しているかのような呼びかたをします。私はレーモンは、クレアの子孫なんではないかと思います。

マスター・レーモンはどこからきたのか

1745~1746年、レーモンは、カローデンの戦いの直前にはパリにいました。クレアと会っています。クレアは、レーモンが「時の旅人」ではないかと考え、腕を確認しましたが種痘の跡を探しますがありません。この時のレーモンは銀髪でまゆは白い。

ルイーズの別荘があるフォンテンブローで、クレアが会ったローラン牧師はレーモンを知っていました。しかし、どこからきたのかわからないと語ります。

ジュネーヴにいた頃の知り合いで、レーモンは医者で薬草医だったが、秘密の研究にいそしむようになった。オカルトの秘術を行う組織のリーダーで火あぶりにされたドゥ・キャルフールとも知り合いだった(仲間とは言っていない)。また、数カ国語を話し、訛りもほとんどない、と。

「(アウトランダー外伝)追憶の時の扉」では、イアンが亡くなり、マイケル・マリーはジョーンをパリに連れて行きます。この1778年のパリで、サン・ジェルマン伯爵とジョーン、マイケルはレーモンに会いました。この時のレーモンのまゆは黒く歯があった。そして伯爵はレーモンが1745年に会った時よりも若い印象を受けています。

この外伝で、レーモンは「娘を探している」ことがわかります。この娘の行方や、未来への「時の旅」(伯爵を伴っている)が明らかになるのが待ち遠しいです。


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読みました「(アウトランダー外伝)追憶の時の扉」

追憶の時の扉、表紙

この「追憶の時の扉」は重要エピソードを含んでいます。手に入れられた外伝の一冊が、この本で良かったなと思いました。もし図書館で見つけたら、即借りしましょう。本編の重要登場人物の謎がいくつも回収され、また魅力あるキャラクターが新たに登場。ああ、またあの人に会えたな!と満足するような一冊でした。

スピン・オフ4編はどれも違う雰囲気。そして粒揃い。「風に運ばれた祈り」「プライドと醜聞」「ジョン・グレイのゾンビ殺人事件」「時の狭間の邂逅」の4編から構成。冒頭と途中で覚え書きや著者ノート、前書きとして、作者ガバルドンさんのコメントが差し込まれているのも、楽しかったです。加藤洋子さんの訳者あとがきもあります。本編の執筆と並行して書かれていたのに、この外伝のテンションの高さと言ったら、心臓がドキドキしてしょうがありません。

原題は「A TRAIL OF Four Outlander Tales」。著者のガバルドンさんはコメントの中で、この外伝はアウトランダー本編に対してエピソードゼロでもなく、エピローグでもないことを語っています。独立した物語でありながら、本編とつながりを持った「でっぱり」だと。スピン・オフ、というのでもない。天才の筆からこぼれ落ちた、才能と情熱の固まりを、ぜひ読んで欲しい。謎の解き明かしだけでなく、映画を観るようなハラハラドキドキと、うっとりする愛で、贅沢な時間を過ごせます。

追憶の時の扉、トビラ

アウトランダー外伝 追憶の時の扉
ダイアナ・ガバルドン著/加藤洋子訳

外伝は数冊の和訳が刊行されています。他に「緑のドレスの女」(2005発売)「死者から届いた日記」(2010年発売)「ゲールの赤き火影」(2013年発売)があります。

ロジャーの両親が登場「風に運ばれた祈り」

「遥かなる時のこだま 3」では、ロジャーと先祖のブークリエフが、さらわれたジェミーを探すために石を抜けてしまいます。石を抜けたあと、どうなったのかが、この外伝でちょっとだけわかりました。

本編で、クレアはロジャーに彼の父親について話しました。ロジャーの父親(ジェリー)はパイロットで、なんとフランク・ランダルから依頼を受けて単独任務に向かいます。フランクとロジャーの父親は面識があったことに驚きました。本編では亡くなったフランクが登場して、テンションが上がりましたよ。

地下鉄でロジャーの命を救ったのは誰だったのか。ロジャーの母はなぜロジャーを放り投げようと思ったのか。この外伝で私たち読者には明らかになりましたが、ロジャー本人は知ることがないんです。知らないままです。

ジェリーは、成人したロジャーには気づきませんでした。本編でロジャーとブークリエフがジェミーを探すために石を抜けたあと、途中でジェリーと出会ったことが外伝でわかりました。

ジェリーは大人のロジャーにあった後、20世紀に戻ります。すぐに幼いロジャーと母親を見つけます。幼いロジャーは母親と一緒にいましたから、一目で自分の息子だと気づき、ロジャーの命を救います。でも誰も気づきません。幼いロジャーはもちろん、周囲の誰も知りません。

崩れ落ちる地下鉄で、ロジャーを放り投げた母親は、階下にジェリーを見つけました。ロジャーが彼女と息子を見つけた時です。息子を助けるために放り投げたんですね。

幼いロジャーは、誰が地下鉄で助けてくれたかはわかりませんでしたが、成人してからジェリーに会うことができました。ジェリーは成人したロジャーに気づきませんでしたが、ロジャーは過去に飛んでしまったジェリーを20世紀に戻すよう助けました。

ロジャーの両親は帰ってこないけど、大きな愛に包まれていたことがわかったエピソードです。本人が知らない所にも泣けるようなストーリーがあり、アウトランダー本編を振り返っても、もう一度、立体的に堪能できるための外伝です。

ゲイリスに遭遇「ジョン・グレイのゾンビ殺人事件」

アウトランダー本編では書かれていませんでしたが、ロード・ジョン・グレイはゲイリスと面識があったのですね。そこ、繋がっていましたか、と驚きました。

ジョン・グレイはゲイリス(作中ではミセス・アバナシーと呼ばれている)に会った時、これまで会ったことがないほど不快だと感じています。高潔なイギリス紳士のジョン・グレイですから、汚れきったゲイリスには近づきたくもなかったでしょうに、ジャマイカのローズ・ホールで会っていました。

アウトランダーでも人気の高いジョン・グレイと「時の旅人」の一人である重要人物ゲイリスが登場している、ということ。また、ゾンビというオカルト要素と、殺人事件であるミステリ要素が贅沢に散りばめられていますから、面白くないはずがありません。

自分の部下を救うために、ジャマイカのジャングルに踏み込んでいくんです。ジョン・グレイは見た目の美しさと出自の良さから、弱々しそうに思う人もいるかもしれませんが、それは間違いです。泥に汚れても、一人であっても、いつも勇気に溢れて誇り高い行動をします。この本には他に「プライドと醜聞」が、ジョン・グレイの物語です。

イアンの兄とマーサリの姉が登場「時の狭間の邂逅」

ヤング・イアンの兄、マイケル・マリーは妻を亡くしたばかりで、父イアンも亡くなります。「ジェイミーの墓標」でジェイミーはワイン商のジャレドを手伝っていましたが、マイケルもまたパリでジャレドと働いていました。パリに戻る時に、あのリアりーの娘を預かり、一緒に船でパリへ連れて行くことになりました。

赤毛のマイケルは、ジェイミーと印象が重なるんですよね。奧さん思いで勇気があって。そこへ、いわくつき修道女志望のジョーンを預かります。

ジョーンには不思議な能力があるため、トラブルに巻き込まれます。

もう映画を一本観ちゃったくらいな盛り上がりでした。

ジョーンはリアリーの娘ですが、家を出たいと切望していました。リアリーは、年の離れた若い下男(おそらくブサイク)と熱愛中でありながら、ジェイミーからの仕送りをもらうため、なかなか結婚しませんでした。

リアリーに関してはあれだけの悪女に描きながらも、その実の娘であるジョーンとマーサリには、作者の愛情が感じられます。これは、幼い頃からジェイミーがこの二人に愛情をかけて育ててきたからなのかな、と解釈しています。

ジョーンの能力

また、ジョーンに不思議な能力があることも、意味があるのではないでしょうか。ジョーンはリアリーの娘ですから、ジェイミーの母エレンのマッケンジー家の親戚です。アウトランダーでは、「時の旅人」の資質は遺伝すると考えられていますが、「時の旅人」以外の能力については、遺伝するかは不明です。

能力は遺伝なのか。また、この「声」は誰の声なのか。これから本編で、ジョーンが活躍することがあるかもしれないと考えています。

また、ジョーンは、予知を伝える「声」を聞きますが、「時の旅人」ではないと判断しています。「時の旅人」でオーラを見ることのできる人物(サン・ジェルマン伯爵)が、ジョーンを確認していました。

「時の狭間の邂逅」登場した懐かしキャラ

パリで、ジョーンが目指した修道院はマザー・イルデガルドのところです。もちろん彼女はクレアをよく覚えていました!クレアの仲間になる人は、時間が経っても遠くにいても、いつも強く味方してくれます。

そして、サン・ジェルマン伯爵は、やはり生きていました。なんと、彼は子孫を残した可能性があります。売春宿の女性マドレーヌに、妊娠がわかったら身受けして家を買ってやると約束していましたが、おそらくマスター・レーモンと時を超えて、この時代から消えてしまいます。

また、サン・ジェルマン伯爵は、本編でファーガスの父親であることがわかっています。その時も、妻子がありながらボーシャン家の娘を誘惑し売春宿でファーガスを産ませています。これは「時の狭間の邂逅」よりも30年以上前であり、20年前にはルイ国王の前で毒を飲まされます(それから失踪)。

「時の旅人」マスター・レーモンが、とうとういくつかの情報を明らかに。サン・ジェルマン伯爵は、本編で、ルイ国王の目の前で毒を飲まされたのに、なぜ死ななかったのかも判明します。また、マスター・レーモンには、目的があって時を行き来してきたこともわかります。娘を探しているのだと。重要な情報が明らかになってきています。

ゲイリスは名前を変えて、会話の中で登場。「ジェイミーの墓標」の時、パリにいたことはわかっていましたが、今回は名前も職業も判明。サン・ジェルマン伯爵と面識が。どこまで出てくるのでしょうか。パリからジャマイカにはどうやって移動したんでしょうか。

判明した「時の旅人」

「時の旅人」として、サン・ジェルマン伯爵が加わります。死亡しておらず、本編で絡んでくると思われます。ロジャーの父ジェリーも「時の旅人」でしたが、亡くなったことがわかっています。

このマスター・レーモン、サン・ジェルマン伯爵、ジェリーについて、「時の旅人」としての判明した情報については、別記事にしたいと思います。


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