「ファンタジーを描く 佐竹美保のダイアナ・ウィン・ジョーンズの世界」
2015年4月17日(金)〜5月17日(日)会期中無休
午前11時〜午後7時(入場は閉場の30分前まで)
雨の中、観に行って本当に良かった。銀座アップルストアのとなりに教文館のビルがあり、そこの9Fが展示室になっています。原画ってこんなにキレイなの!と興奮せずにはいられませんでした。挿絵の原画を見て、一度読んだ本がもっと好きになりました。なんとはなしに、教文館のスタッフの方も嬉しそう。言葉には出さないけど「そうなんだよ、この本の原画、すごいんだよ!」と誇らしげ。そういうところも素敵だなあ、と私も最高の気分でした。
原作者の評価が高い
ダイアナ・ウィン・ジョーンズさん自身に、「私の作品の挿絵のなかで、もっとも好き」と言われたことも有名です。私も佐竹さんの絵が一番キレイで面白いと思います。表紙は読む前に見るものですが、読んだ後も表紙がいとおしく思えて、「あ、なるほど」と思いながら、いつももう一度表紙を見返します。
読者ゴコロをわかってくれている挿絵
佐竹美保先生が作品にコメントをつけていらっしゃるのを読んでいくと、「佐竹先生もダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの作品が好きなんだな」というのがわかるような気がします。絵を描く前に意図がはっきりしていて、その意図は作者にも伝わっている、どの本の表紙も相思相愛に見えました。ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの読者の気持ちを、わかってくれているんだ、と勝手に感動。
本が原画のとなりにスタンバイしていた
絵の横に、出版された本が並べてあるのも面白いです。さすがに原画のほうが素敵で、色もキレイなんだけど、「あ〜、この本読んだよ!」と、読んだときの思い出が一気によみがえってきます。どの本も大好きでしたが、原画を見て、また好きになりました。どの絵が一番好きか、いつもは展覧会中のベスト1〜3くらいを、心の中で決めてくるんですが、どれも好きすぎて順位づけができない。「この物語には、この内容と構図でなければならない絵」なので、どれも一番になってしまうんでしょうね。
子供に読み聞かせるために選ぶなら
ダイアナ・ウィン・ジョーンズは大好きなので、ほぼ読んでいるだろうと思っていたら、数冊の未読を見つけました。そのうちの3冊を6Fで購入して帰宅。バーティミアスを読み終えたら、次はダイアナ・ウィン・ジョーンズだな、と思っています。やっぱり、キャラのたったクレストマンシーシリーズか?小学生なので、学校が舞台の「魔法使いは誰だ」も、きっと興味を持つだろうし。意外にこどもは怖い話が好きなので、「呪われた首環の物語」もいいかもしれません。ラストのトリックに驚いて、きっと本の面白さに目覚めると思います。奇妙な友達との友情に共感できるので「ぼくとルークの一週間と一日(Eight Days of Luke)」も気に入るはず。選ぶのもほんとうに大変です。もし、お子さんが男の子なら、小学校低学年でファンタジーを読まなければ、一生読まないおそれがあります。ぜひ早いうちに読んであげることをおすすめします。
コメント