同じシリーズの「きみはほんとうにステキだね」を読んだときに、この本を一緒に子供が持ってきました。そういう日は2冊読みます。らんぼうもののティラノサウルスは、年をとって弱くなりトリケラトプスの子供に出会うお話です。はじめは食べ物にしか見ていなかったトリケラトプスの子供が、いつのまにか命がけで守ってあげる対象になっていきます。
ティラノサウルスが命を落とす場面では、夜空に満点の星が描かれます。これがとてもきれいで、版画のようなざくざくした絵なのに、星はキラキラして見えます。
「つよいことこそ、すべて」という考えに対して、「あいがもっともたいせつ」という考えが語られています。トリケラトプスのこどもは、やがて親になり、同じように自分のこどもを守ります。愛情は、受け取ったときには半分しか理解していないのではないか、と思いました。自分が受けた愛情を、同じように誰かに与え、その誰かが何か感じ取ったときに、愛情の受け渡しは完成するのではないかと。
ちょっと説教臭い絵本ですが、子供に愛情を受けていることを実感してほしい、という親のメッセージが伝わるといいなと思います。
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