「ママ、お宝の絵を描いてよ!」
「いいよ〜」
子供に絵を描いてと頼まれ、軽くひきうけたように見せかけて、実はとても嬉しかった私。さっそく絵の具やら色鉛筆を出し、宝石の写真を見ながら、がっつり描きました。
青い宝石を1枚、描いてみせると大喜び。
「四角いのとか、ダイヤ型とか、他の色もほしい!」
子供の追加のリクエストも、面倒かなと思いつつ、描きはじめると楽しくなってきて、30分ほどで仕上げました。
四角いのはエメラルドカットだろうな。色も緑です。
ダイヤ型はブリリアントカットだろう、きっと。難しいけど、それっぽく描けたかも。
すぐに仕上がったので、子供に見せました。喜んでくれるだろうと、ドヤ顔でみせたところ、子供は微妙な表情。
「やっぱり絵の具で色をつけないでいいよ…。」
はじめの1枚を見せたときは、反応が良かったのに、なぜか「そこまでしなくても」な雰囲気。
がっかりしている私に気づき、子供も悪いと感じたのか、描きあがった絵は一応もらっていってくれました。そんな気遣いが、さらに私をみじめな気持ちに。
子供に絵を描いてと頼まれたら、ただ愛情を込めればいいのです。
本気で描いてはいけません。