読みました「うちに帰ったガラゴ」

CA3H0317うちにかえったガラゴ
しまだゆか

バムとケロのシリーズも好きですが、はじめに買ったのはこのガラゴです。
「かばんうりのガラゴ」の続編で、かばんを売り歩く仕事のシーズンオフの話です。ところで、ガラゴってなんの意味かと思っていましたが、動物園で「ショウガラゴ」という動物を見つけました。たしか、猫くらいの大きさの原猿のような生き物で、顔つきもガラゴにそっくりだったので、きっとこの珍しい生き物を参考にしたキャラクターなのかなと思っています。
ガラゴは行商していない時期は自宅に帰りますが、このお家がなんとも素敵なインテリアのおうちで、特にバスルームは画面のはじっこにあるアイテムまで、ガラゴテイストなデザインが施されています。ひっきりなしに来客があり、なかなか湯船に入れない、というくだりでも、ドアを開けるたびに外の景色は変化していて、雪がだんだん激しくなっていきます。何度も読み返すと、そのつど新しく発見することがあるのもお買い得感のある本です。
バムとケロのお家と、やはり似た感じの素敵なインテリアなのですが、バムとケロの家は友達がシェアして暮らしている家なのに対して、ガラゴの家は普段は空き家です。生活スタイルが違うはずなのに、ほとんど差異は感じられません。家は人をあらわすものかと思いますが、ガラゴの旅好きな雰囲気があれば、もっとガラゴのうちに帰った感じがあったかもしれません。どのページの絵も、こってりとした深い色と描き込みで、画集のように楽しめます。ちょうどこれからの寒い季節にぴったりで、お風呂も楽しくなる本だと思います。

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